東日本大震災から9年

シグマニュース

本日2020年3月11日、あの東日本大震災から9年が経ちました。9年経過したことについて、皆さんはどのように感じたでしょうか。私は、もう9年も経過したのかというのが正直な感想です。おそらく去年も同じように感じ、今後も同じような感覚でいるものと思っています。

当時、私は地元である八戸を離れて、関東で仕事と学習を両立した専門学校での生活を送っていました。専門学校ではこれまで経験したことのないプログラミングを学び、学費や生活費は全て自分で賄うこのスタイルに大きな充実感を得ていたと思います。生活は決して楽なものではありませんでしたが、今の自分において素晴らしい経験として蓄積されています。

東日本大震災の当日、いつも通り学校での学習を終え、夕刊の新聞配達をいざスタートするというタイミングで揺れが来ました。関東でも強い揺れだったため、地震と気がつくのに少し時間がかかったほどです。遠くの建物が不思議な湾曲をはじめ、地面は大型トラックが通過する瞬間的な力が発生したような感覚を今でも覚えています。

しかしながら、仕事を放棄するわけにもいかず夕刊の配達に向かいました。建物のエレベーターは全て停止しており、10階以上のマンションが建て並ぶ私の配達区域はなかなかに骨の折れる作業でした。避難のために駆け下りる住民をよそに、真顔で駆け上がる私は非常にご迷惑だったことでしょう…帰宅難民者も数えきれないほど目にしました。

エレベーターが停止していることで、普段以上に疲労が蓄積し、ちょっとだけ休憩をはさむことにしました。そこにたまたまテレビがあり、目に映った光景に脱力しました。それは、地元である八戸港が津波に飲み込まれる生中継の映像でした。八戸港へは友人と釣りに遊びに行ったり、家族とご飯を食べにも行ったことがある「知っている場所」で、その知っている場所が別の姿に変わっていく様子をリアルタイムで見ていました。自然と涙が出ていたと思います。ショックは大きかったですね。


今は地元八戸へ帰り、このパソコン教室を立ち上げるという何回目かの人生の転機を迎え、刺激のある毎日を送っています。まさに今は新型コロナウィルスという社会現象と世の中が戦っているわけですが、負けずに明るく楽しく強く生きていきたいと思っています。

シグマニュース